8
123567
戻る

7日目
7時ごろ起床。

体調は戻っていない。
もう少し寝たいところだが、海にも興味があったので海水浴場まで歩くことにする。

道が分からなかったので現地の人に「ウェアー シー?」と聞きながら歩いていった。


途中でサトウキビを絞る屋台があったので、サトウキビジュースを注文することに。
だが、そのサトウキビが腐っているのか採るのが早すぎたのか知らないが、甘苦くておいしくなかった。

歩いていると黄金のライオンが見えた。
シアヌークビルのシンボル像ってところだろうか?


そこから徒歩5分で海が目の前に広がった。


広い!おまけに人がほとんどいないので、プライベートピーチって気がした。
砂浜はきれいだったが、海はにごっていて汚かった。

ツーサは泳いで、俺は具合が悪かったので近くの日傘が刺さっているベンチで寝た。

しばらくするとマッサージの人やアクセサリーの人や色んなカンボジア人が近くを通って『買わないか』とか声 をかけられた。
断り続けると、一人の態度がデカいおばさんがドサッと座って、『買わないか』と聞かれた。


断ってもなかなか去らない。
仕方ないから、お土産で買おうかなと思っておばさんが持っていた民芸のバンダナらしきものを1枚買うことに する。
最初はいくらかと聞くと「5ダラー」と言う。
「高いな。いらねーよ」と言うと「2ダラー」と値下げしてきた。
しかし、1ドル2000リエルしか持っていなかった。
(他のは持っていたが、帰りのバス代、ゲストハウス代、食事代など)
「1ダラー2000リエルしかない。それでいいかい?」と聞くと、おばさんはしばらく悩んで「OK」と交渉成立 した。

気がつくと、まわりに色んなカンボジア人が集まってきた。
『買わないか?買わないか?』と必死だったが、どれも「アッタリカウディ〜」と言えばすぐ諦めてくれた。
その後、おばさんがツーサに『君も買いなさい!』と言って、ツーサが冗談で言い合うとそれが盛り上がって周りに色んなカンボジア人が座り込んできた。
その後、カメラとか見せたり撮影してもらったり、話は分からなかったが雰囲気だけでも楽しめた。

すると、日本のお金を見せると『欲しい!』と言われた。
1円玉と5円玉と10円玉をそれぞれあげると、その中5円玉が人気あった。
お金を出すときドルが何枚か入っていることをおばさんが見たらしく「あー!!」と半分怒っているような半分笑っているような顔をしていた。
俺は慌てて「これはバスチケット、ゲストハウス スティ マネー!」と言うと、半分納得したようでしていないそうな顔で睨みつけられる。

日本のお金が無くなっても周りの人は欲しいと言い続ける。
『それ以上はない!それ以上は高いものばかりだから!』と言うとおばさんは『高いものでもいいから見せてお くれ』と言う。
見せるだけならいいか・・・と500円玉を渡すと、それを奪って海の方に逃げ込み、海に向かって投げるフリをするのだ。
冗談か。と思って無視し続けて、他の男性に100円玉を見せたりすると、その男性も奪い取って海に逃げる。
そのとき、おばさんが『ごめん、500円玉海に落としてしまった』と言う。
冗談じゃないよ!!
『隠し持っているだろ!』とおばさんのポケットに指を指すが、おばさんはポケットの中身を見せてくれ『持っていない』と言う。
「じゃ探せ!」と海に指を指した。
おばさんは足でしばらく探すが、やる気なさそうに『ないよ〜』と言う。
そして、男性に「おい、お前もだ。100円玉返せよ」と言うと、男性はなんと俺に向かって「Fuck you」と首を掻っ切るポーズをするのだ。
本気で切れた。
おばさんに「いいかげんにしろよ。じゃ、俺は日本に帰国したら俺の友人にシアヌークピルはダメだということを広めるからな。いいんだな!?」と脅しをかけた。
おばさんは「ノー!ノー!」と言っていた。
俺はしめたと思って、「いやなら探すんだな!」と言うと、面倒くさそうに探しはじめる。
しかし、やる気が感じない。
おばさんはいつまでも真面目に500円玉を探そうとしないので、『分かった、じゃあ民芸のバンダナを5枚でいいよ』と言うと、おばさんも必死で反論してくる。
本当に修羅場って感じだった。
しばらくして向こうも生活あることだし『3枚でいい』と言っても首を横に振るばかり。
ツーサが「警察呼ぼうか」と言うので、「呼んでくれ」とお願いした。
近くに警官がいたので向かうと、おばさんは慌てて「OK!」とバンダナ3枚俺の手に渡した。
男性はどうしても返してくれなさそうだったから100円玉は諦めることにする。

さっさとその場を去ることにした。

どちらにしろお金を渡した俺が悪いってことになる。
勉強になった。
珍しいお金であっても向こうにとってはお金はお金としか見ていないので、簡単に渡すべきではないと。
今回は勉強代として我慢するかと思った。

それにしてもさっきの出来事でシアヌークビルがかなり嫌いになった気がする。

ケッコージーゲストハウスに戻る途中、ツーサと「海はきれいでもなかったし、今回の出来事もあったのでもう シアヌークビルを去るか?」と言うと、ツーサも同感だった。

ケッコージーゲストハウスに戻って、早速オーナーに『チェックアウトするよ。帰りにバスチケットを手配してくれないかい?』と言うとすぐ準備してくれた。

帰りのバスは12時45分からだった。
現在の時間は11時なので、あと1時間45分もある。
その間に昼飯を頂くことにする。
俺は地球の歩き方に書いてあったお好み焼きを注文する。
それはケッコージーゲストハウスの昔のオーナーが日本人で現在のオーナーにお好み焼きの作り方を伝承したと言う。
お好み焼きはそれっぽかったが俺には合わなかった。
具合が悪かったせいで味覚が麻痺していたせいかもしれない。
ツーサが食べると「おいしい」と連呼していたので、5分の1ぐらい食べてからツーサに全部あげる。


食後部屋に戻って荷整理をした。
そのとき雨が降ってきた。

1階でバス停の場所を教えてもらおうとするが、分からなかったので聞き返すとオーナーは『このお客さんも同じバス停に行くから一緒についていけばいいよ』と言っていた。
その客は白人で、とても愛嬌のいい人だった。
ついていくと、声をかけられた。
最初は「Japanese?」と聞かれ、「YES」と答えるとなんと日本語で「私、3回 日本 ニ 行キマシタ。」と言っていた。
場所を聞くと「東京、京都、神戸、広島」だった。
「ドゥ ユゥ フロム?」と聞くと「オーストラリア」と返ってきた。
色々話しているうちにバス停に着いて、バスに乗った。

シアヌークビルは天気は不安定だったが、プノンペンに近づくたび晴れてきた。
昨日、プノンペンからシアヌークビルまで行くのに時間がかかったが、今日は1時間早く着いた。

バイタクを拾って、GrandViewゲストハウスまで連れてもらった。


そこはスラム街って感じだった。
そしてたくさんの観光客(白人)が歩いている。
タイで言えばカオサンロードみたいなバックパッカーの聖地って感じがした。
GrandViewゲストハウスで一番安い金額は一泊4ドルだったが、この部屋はベッドがひとつしかない。
5ドルだとベッドがふたつのがあったので、そっちをお願いすることにする。

この時点でハオの体調は随分よくなっていた。
食欲も出ていたのでもう大丈夫だろうと実感した。

GrandViewゲストハウスで一番の魅力は4階のベランダから一望できるボンコック湖だ。
とても神秘的に感じがした。



お腹もすいたのでとりあえず1階のオーナーにここらへんにスーパーマーケットがあるかどうか聞いたところ徒歩5分のところにガソリンスタンドスーパーマーケットがあると教えてもらったのでそこまで歩くことにする 。
そして、スーパーマーケットでカップラーメンとか買う。
節約とは言え、カップラーメンばかりだなと思うハオだった(笑)
持っていくのも面倒なので、スーパーマーケットの中で食べることにする。
2日ぶりの食事だ。
全部とは言えなかったけど、かなりの量まで食べることができた。
腹を満たした後、ゲストハウスに戻る。

その途中に小学校があったので、中を覗くと子供たちがサッカーをしていた。
混ぜてもらえるかなと思って見ていたが、あたりは暗くなってきたので子供たちは帰りはじめた。
そのとき俺らに気がついた子供たちは笑顔で寄ってくる。
なんというかわいい子供たちだ。
するとカメラに興味を持ったらしく、『俺を撮って!』と色んなポーズをしていく。
『明日又行くよ。明日皆でサッカーをしよう』と言うと、子供たちは通じて「オーケー!」と笑っていた。


ゲストハウスに戻って、しばらくはベッドの上で横になっていた。
明日はどこに行こうかと計画をたてていたとき、ツーサがちゃんとしたスケジュールを作ってくれた。

分かりやすいスケジュールだ。

このコースで行こうということで決まった。

しばらくしてインターネットをやりたくなったので、1階に行きインターネットをやろうとするが日本語対応していなかった。
仕方ないので隣のインターネットカフェに行くと、そこは対応していた。
メールチェックなどしていると、インターネットカフェの店主らしい人がなにらかを渡してきた。
よく見ると麻薬(乾燥した葉っぱをフィルムに包んでいるもの)だった。
『15ドルだ』と言う。
「ノーサンキュー!」と断ると、店主は諦めて去っていった。
ツーサはそういう風景は初めて見たらしく不安になって「部屋に戻るよ」と去っていった。
インターネットが終えて、会計を済ますと麻薬を売ろうとした男が戻ってきて『10ドルでいいよ』と値下げしてきたのだ!
お前もしつこいな!!汗
ここも「ノーサンキュー!」と断ると俺らがまったく麻薬をやらないということが分かったらしく二度と来なくなった。
1階のロビーで読書をしてのんびりしたとき、眠くなってきたので部屋に戻って寝ることにする。

6日目へ← →8日目へ

戻る
当サイトに掲載されている文章、写真等の無断転載・転用を禁止します。
inserted by FC2 system